top of page

故・高倉健さん

                        2014/11/24(月)午前11時~

 

故人のリーディングをするとき、通常はただエネルギーを客観的に観察させてもらう形を取る。でも今回はまだ世間的に喪失感さめやらぬ時期でもあり、ファンの方々はデリケートな状態だと思われるため、特に敬意を払って彼のハイアーセルフに挨拶をし、ちょっとしたインタビュー形式でリーディングをおこなった。

 

始める前に、まず今世の肉体と人格を離れて彼のエネルギーだけを純粋に見てみる。アストラル界にいるときの姿だ。肩に金モールがついたような、華やかな純白の軍服に身を包んでいる。海軍将校か? 誇り高く、教養と品格を兼ね備え、ユーモアとウィットをまじえた巧みな会話ができる、有能で社交的なタイプ。

 

生前ずっと世の中で抱かれていた不器用で寡黙で愚直な人物像は、『俳優高倉健』としてのイメージだろう。最初は役柄であったものが、人気を博したため同様の配役がつづき、やがて彼自身がそういう人物であるかのように思われたので、期待に応えてプライベート以外はその顔を演じるようになったようだ。

 

今の所在地を探すと、たぶんご自宅で、大切な方々をすこし上のほうに浮かんだ形でそっと見守っておられた。

 

 

こんにちは。少しお話させてもらっていいですか?

申し訳ないのですが、わたしは特にあなたのファンというわけではなく、映画もそれほど見てはいません。でも、あなたが優れた俳優さんでおられることは知っています。思い入れがない分、むしろ中立で冷静なリーディングができると思いますので、お話をうかがったらネットで内容を公開させてもらってもいいでしょうか? 

 

 

こちらを向いて、うなずいてくれたようなのでスタートする。

 

 

よろしくお願いします。亡くなったときは、どうでした? 

 

 「そんなに苦しくなかったし、大切な人たちがそばにいてくれて、理想的な形だったん  じゃないかな。」

 

今は、その方々を見て、どんなお気持ちですか?

 

 「とても悲しんでいて可哀想だけれど、けっこう気丈にテキパキ用事をこなしていて、  ホッとしました」

 

やり残したことはありますか? 

 

  「ははは!ありませんよ。やるだけのことはやりました。」

 

言い残したことは? 

 

 「…最後のほう、あまりしゃべれなかったから、大事な人にもう一回ちゃんと『ありが  とう、大好きだよ、これからも』と言いたかったですね。」

 

あなたが亡くなってから、大勢のファンが嘆き悲しみ、またテレビでは連日のように映画からCMまであなたの出演作を流しつづけています。

 

 「それなら良かった。役目は果たせたんですね」

 

お役目とは? 今世の使命はなんだったのでしょう? あるいは過去世のカルマの解消と、からんでいますか?

 

 「あの頃の私[軍服姿の過去世]はつねに高いところから天下国家を論じて、国の将来  を憂えるがため大きな事件を画策したり[国家の転覆?クーデター的なイメージ]、  外敵を排するために戦争を起こしたりしました。その結果、おびただしい庶民を巻き  込んで右往左往させたし、命や生活を奪ってしまいました。

 

  地べたに這いつくばって必死に生きていた市井の人々の心情を、思いやることはな 

  かったのです。その発想も余裕もなかった…。今世はそんなひとりひとりの大切さ、  素敵さをきちんと見てあげることが自分の学びでもあり、それを世間の人々に伝える  のが使命でもありました。」

 

 

ここまでメモを取るためにいったん中座させてもらい、あらためて波長を合わせてみると、こんどはかつての仕事場である撮影所におられた。

 

 

肉体を離れたスピリットは、おおむね1年ほどはこちら側にとどまって残された人々を見守るといいますが、あなたもそうされますか?

 

 「ええ、しばらくはうろうろしてますよ。」

 

それにしても、本当のあなたはもっとお洒落でスマートな人だったでしょうに、徹底して『高倉健』を演じ続けるのは窮屈じゃなかったですか?

 

 「いや、それが求められる姿だったし…けっこう面白かったですよ。お役目ですし。本  当の姿は、大切なひとや気の置けない仲間にだけ見せられればよかった。」

 

最後に、この場を通してお伝えになりたいことはありますか? 日本に対して、世界に対して、あるいはすべての人々に、でも。

 

 「いちばん大事なのは、ハートです。理屈や計算や分析より、ハートで深く感じたこ 

  と、ハートに伝えたいことが、これからの時代ますます大事になります。それを、最  優先してください。」

 

どうも、ありがとうございました。

bottom of page