愛しのドゥービーズ
- 高橋 裕子
- 2015年1月11日
- 読了時間: 3分
ちょうど一年前までは、
長いこと週末の半数はレギュラーで通訳の仕事に出かけていた。
まだ”ハイキュー頼み”もできなかった頃、自分をシャンとさせ
元気とやる気を奮い立たせるために、よく聴いていたアルバムがある。
ドゥービー・ブラザーズ "Best Of The Doobies"
イーグルスと並んでウェストコーストサウンドの代表格とされた
彼らの初期のオフィシャル・ベスト。
発売から30年以上、セールスは1,000万枚を超えたらしい。
ほかにもお気に入りのアーティストやCDは数あれど、
実にうまくテンションを上げてもらえるのは、今も変わらずこれ。
冒頭、China Grove の軽快なカットギターでエンジンがかかり、
つぎの Long Train Runnin' はこれぞドゥービーズ!という大好きな曲。
(ちなみに東京JAZZ 2004『クリヤ・マコトSuper Jazzfunk Project feat. 椎名純平』
のファンキーなカバーも最高だった…)
一緒に歌いながら「よしやるぞ!」”It's a Showtime!” お仕事モード全開に。
(Long Train Runnin' こちらはまた別のベスト盤より)
そのまま全曲45分を聴きながら、着替えとメイク、髪をととのえ、
アクセサリーを選び、急きょ服を変更したらアイロンをかけたり、
もろもろの支度が楽しくすすむ。
同時進行でメロディをハミングしたり、サビは声をあげて歌ったり、
ときにリズムをとり、
ときに(支度を中断してまで)ちょこっと踊ったり(^^♪
明るいメッセージがこめられた代表作 Listen To The Music や
いかにも”ウェストコーストサウンド”らしく突き抜けてストレートな
Rockin' Down The Highway も確実に歌う。
キリストフリークじゃないのに Jesus Is Just Alright も。
(Listen To The Music 元の収録アルバムより)
その合い間には小洒落たポップなナンバーあり、カントリー調あり、
レイドバックした(=いい感じに力の抜けた)曲でひと息つかせ、
優しいラブソングで和ませる、絶妙にメリハリのきいた構成。
そして、高校の放送部でテーマソングのようにかけていた
Take Me In Your Arms のあと、絶対に欠かせない最終曲がくる。
もう出かける支度が終わっていても、時計を見つつ聴いてから出るし
演奏が終わっても支度が済まないときは、前の曲あたりからもう1回
プレイボタンを押す。
Without You
特に思い出があるわけじゃなく、前半はフツーに彼ららしいサウンド。
騒々しいロックという印象かもしれないけれど、我慢して聴いてみてほしい。
最後のサビ?のあたりに、なぜかわたしの琴線に触れる箇所があるので。
この動画でいえば、経過時間 1:50で転調するあたりから
別の部屋にいてもあわててCDプレーヤーの前に戻ってきてギターを聴き、
2:25からは完全にドラムと合わせ、指でそこらをカツカツ叩いてリズムをとる。
Lady, lady, I can't live without you
レイディ、レイディ、君なしじゃ生きられない
(『レイデー』と聴こえる発音がまたカッコいい!)
ここのハーモニー?コード?に、たまらなく胸が震える。
切ないリフレインからの強烈な終局は、さらりと聞き流して満足。
そしてプレーヤーの電源を切ったら、かならず
「Thank you, Doobies…」とつぶやいて玄関へ向かうのだ。
あなたがたがこんなに素敵な音楽を奏でていなかったら、
わたしのこの時間はなかった。
そんな気持ちをこめて。
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